あしげ日記:2021-3-9

あしげ日記

「母趾種子骨障害に対する関節鏡下種子骨切除術」の原稿の書き直しを、今朝、英語添削会社に提出しました。3日後に添削が返ってくる予定です。

この原稿は実は”Arthroscopy”という整形外科では有名な雑誌に提出しましたが、rejectされました(笑)。しかも提出から7か月間も結果が通知されず、そろそろこちらから催促しようかなと思っていたところでのrejectの通知でした。

ただ、相当ちゃんと読んでくれたのは確かなようです。査読者が3人も付き、合計81個もの指摘がありました。その他にも、編集長やら副編集長やら編集長補佐やら、たくさんの人たちがコメントをくれました。どうやらrejectにするかmajor revisionにするか、意見が分かれていたようですね。

結局編集長の意見としては、母趾MTP関節鏡や関節鏡下種子骨切除術は興味深いが、データ処理や結果の解釈などに問題がありすぎるのでreject、むしろArthroscopy Techniquesという手技に特化した姉妹雑誌に方法だけを出してください、とのことでした。たしかに、関節鏡下母趾種子骨切除術は、過去に2つしか論文が出されていない激レアなトピックで、しかもやりかたがしっかり書かれているものとしては世界初の論文とあれば、何とか出版したいという気持ちにはなるも、いかんせんデータ処理や結果の解釈がクソすぎる、となれば、rejectとせざるをえない、ただ、関節鏡のやり方だけは公表してほしい、ということで、Arthroscopy Techniquesへどうぞ、という結論に至ったのでしょう。まあ編集長から「あなたは間違いなく才能のある母趾MTP関節鏡の術者です」とほめてもらえたのでよかったです。

そうは言ってもこのArthroscopy Techniquesという雑誌はとても面倒くさく、ビデオを提出しなければなりません。母趾MTP関節鏡は異常に時間のかかる手術のため、ビデオにするのにはかなりの編集が必要です。しかも英語で録音しなければならないという敷居の高さ(自分の声の録音など日本語でも聞きたくありません)。ということで、別の雑誌に再投稿することにしました。

せっかく査読者に貴重な意見をもらえたのですから、それはちゃんと直してから別の雑誌に出そうと思いました。しかしそれにしても81個の指摘を直すのはきつかったですね。向こうは言いたい放題、こちらは言われっぱなしですから、精神的なダメージがかなりあり、手直しに2か月かかりました。

それにしても、81個も指摘してくれる欧米の査読者の方の学問に対する真摯な姿勢には本当に頭が下がります。医学は欧米の人たちが一から体系立ててきた学問であり、日本人はその隅っこで遊ばせてもらっているだけです。その「作る側」の欧米の人たちの、医学という学問を構築することへの並々ならぬ情熱には学ぶところが尽きません。

ともあれ、今日、原稿の原稿が何とか終わり、英語添削会社に提出しました。英語の添削はいつもEnagoという添削会社に依頼しています。どのような添削がされてくるか楽しみです。

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