あしげ日記:2021-7-26

あしげ日記

今朝も足底腱膜炎の論文のデータ解析をやっています。

自分の論文では、「骨棘削り+足底腱膜切離」と「骨棘削り」の2つの術式を、傾向スコアを用いて交絡因子をそろえた上で、1つはマッチング比較、もう1つは逆確率重みづけ法での足底腱膜切離の効果量推定を行っています。

マッチング比較については実際の人を用いた統計処理なので分かりやすいのですが、逆確率重みづけの方は、「全員が片方の術式を受けたとしたら」という反実仮想に基づいた理論なので、分かりにくい部分も多く、ここしばらくはずっとこちらに取り組んでいます。

昨日までの段階で、逆確率重みづけ法によって、「骨棘削り+足底腱膜切離」と「骨棘削り」の差を取って、足底腱膜切離の効果量推定までは出すことができるようになったのですが、「骨棘削り+足底腱膜切離」や「骨棘削り」そのものの周辺期待値(全員が片方の術式を受けたとしたときの反実仮想的な平均値)を出すことができませんでした。

効果量推定には一般化推定方程式というのを用いますが、その方程式を算出した際、そのy切片に周辺期待値が表れていることに気づき、片方の術式の周辺期待値だけでなく、もう片方の術式の周辺期待値も出ないか、という課題に今日は取り組んでいました。

y切片にもう片方の術式の値が出ればいいので、各術式に割り当てている番号0/1を入れ替えればいいのでは、と思ってやってみたところ、傾向スコア自体がかわってしまいますね。それは考えてみれば当然で、0/1の分布に対するフィットをうまくするようにロジット曲線を当てはめたのが傾向スコアですので、0/1を入れ替えれば、傾向スコアの値自体も変わってしまうわけです。

そこで、傾向スコアを出すまでは0/1は入れ替えず、一般化推定方程式を使う段階になってから0/1の割り当てを変えたらどうか、と思ってやってみたらうまくいきました。

ひとまずこれで、自分の出したいと思っている結果はすべて出すことができました。しかし、この結果の解釈がまた大変です。逆確率重みづけ法は理論的にここ20年で発達してきたので、まだまだ文献がそろっていないし、また、そもそも他の人と研究デザインが違うために逆確率重みづけ法の当てはめ方も異なるため、それらの文献に当たったところで、明確な回答が得られる可能性はかなり期待できません。そのため、いくつか出た結果のうちどれが理論的に不自然でない結果と言えるのかは、自分で考えなければならなさそうです。

ひとつ課題が終わるとすぐにまた次の課題が出てきます。

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