あしげ日記:2021-8-31

あしげ日記

今朝もまた足底腱膜炎の論文に引用すべき文献を検討しています。

今までやってきた強剛母趾や種子骨障害やアキレス腱付着部症に比べて、足底腱膜炎は公表されている論文数が多いですね。それだけ多くの論文に目を通さなければならないのでやっかいです。しかも、いろいろなスタディデザインの論文が混じっている点も今までとは違います。

多くの論文はケースシリーズですので、手術前後の治療成績の比較のみにとどまっています。この場合、患者さんの持つ交絡因子(手術成績に影響する因子)は手術前後でそろっているとみなせますので、手術してよくなったという結果はスタディデザインが低いなりに信頼できるのですが、問題は下手に2群の比較しているケースです。

この場合、その2群は異なる母集団で形成されていますので、異なった背景因子を持っており、その交絡因子を調整しなければ比較できません。その交絡因子の調整をスタディデザイン的にどう対処したかが比較の質を決めますが、多くの論文では、その交絡因子の調整に非常に無頓着です。しかもたちの悪いことに、そのスタディデザインはあくまで”裏方”として論文の質を支えるものなので、スタディデザインの質を抜きにして、結果が独り歩きしてしまうこともまれではありません。

このような事情から、ただ著者が提示したままに結果をうのみにするのではなく、その論文がどれだけ信憑性のある方法の上に成り立った結果なのかを吟味しながら読み進めていかなければならないので、過去の論文を網羅的にレビューするのには時間がかかります。

タイトルとURLをコピーしました