ノンパラメトリック検定に学ぶ簡単な入試合否判定法【東大受験生必見】

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はじめに

昨日(2021-3-10)は東大の合格発表でした。東大の入試は理系の場合、数学英語国語理科の4教科(プラス共通テストの点も加わりますが、ほとんど差がつかないため無視します)の合計点で合否が決まります。

YouTubeなどで東大受験生の動画を見かけることがありますが、その受験報告を聞くと、細かい点数計算をしなくても、だいたい合否がわかります。その理由は何かと言うと、ノンパラメトリック検定(フリードマン検定)と呼ばれる統計的手法による概算が可能だからです。これから受験する受験生も、この考え方を知っておくと、各教科、どの程度できるようにならなければ合格できないのかが分かるので、有用だと思います。

方法

①各教科、受験生3人集めたら、自分は何位の出来かを判定する(3人中1位なら1点、2位なら2点、3位なら3点)
②各教科の順位を4教科分足し算する

これによって合否を判断します。

一番できる人は、各教科とも1位で、合計1+1+1+1=4点になります。

その次の人は、1教科だけ2位であとは1位なので、1+1+1+2=5点になります。合計が5点になる組み合わせは教科の違いにより4通りあります。

合計が6点の人は、1+1+1+3や、1+1+2+2の場合があり、1+1+1+3は4通り、1+1+2+2は6通りあります。

このようにして、すべての組み合わせを計算すると、合計4点は1通り、5点は4通り、6点は10通り、7点は16通り、8点は17通り、9点は16通り、10点は10通り、11点は4通り、12点は1通りになります(分布は正規分布に近い形になります)。

倍率が3倍のテストだと、上位3分の1のボーダーラインは合計7点となります。すなわち、1+2+2+2か1+1+2+3です。すなわち、「3教科平均的で1教科上位」や「2教科上位も、1教科平均的で1教科下位」だと、受かることもあれば落ちることもある、ということになります。

それより上の、1+1+1+1、1+1+1+2、1+1+1+3、1+1+2+2はすべて合格です。すなわち「すべての科目が上位」「1教科失敗しても他の3教科が上位なら合格」「2教科上位2教科平均的」ならば合格、ということになります。

このように、点数そのものを足し算するのではなく、点数によってできる順位を用いて、その順位和によって相対的な順位を評価する方法を用いた検定が、「ノンパラメトリック検定(フリードマン検定)」という方法です。この方法を用いれば、だいたいの相対的順位がわかるので、合否の目安がつく、ということです。

もちろんこれは概算で、例えば国語は配点が低い、各教科の点の取りやすさが違う、などの要素もあるのですが、これを順位和としてざっくり計算してもそう大きくは外れない、というのがノンパラメトリック検定(順位和の考え方)のすごいところです。

厳しい現実

上の概算は、厳しい現実を教えてくれます。2+2+2+2=8点は圏外、すなわち「どの教科も平均的では話にならない」を意味します。1+2+2+2=7はボーダー、すなわち「1教科できたくらいで合格を期待するのは虫がいい」となります。東大受験生であればそれなりにどの教科もできるのに、その中でも突出した教科を2教科は持っていないと、まともに合格を考えているとは言えない、ということになります。厳しいですね。

これを踏まえると、受験生の方は、まずは苦手教科をせめて平均レベルまで上げるべきとか、自分はどの教科なら他の受験生より突出することが期待できるのか、など、各教科の勉強の作戦を適切に立てることができるので有用です。

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