「古典和歌入門」

読書日記

2021-12-31:「古典和歌入門/渡部泰明

「シェイクスピア名言集」で岩波ジュニア新書の秀逸っぷりを思い知らされ、目録をあさり、面白そうな本をKindleで衝動買いしてしまいました。この本がその最初の本です。

この本は高校の指定教科書にしてもよいですね! そのくらいにすばらしい本でした。

まず「はじめに」がすばらしすぎます。勅撰和歌集に選ばれるというのが当時の人たちにとってどんな意味を持つかに始まり、当時の人たちの季節のとらえ方(とくに「兆し」の特徴)、さらに「恋」というものの「恋愛」とは違う豊潤さや社会性などを解説しています。

本編では、有名な和歌を48首、一つ一つ丁寧に解説していきます。文法や語句の説明から始まり、詠まれた背景、関連する別の和歌の紹介、人物紹介などがふんだんに盛り込まれていて、ただ和歌の字面を追っただけでは決して到達することのできない理解を得ることができます。

最初の方を読んでいるときは「なんて和歌の世界というのは豊潤にできているんだ!」と感動しましたが、後ろの方を読むにつれ、和歌をここまで豊かなものに解説できる著者の力量がひとえにとんでもないのだ、と思えるようになってきました。こういう専門家の圧倒的な力量を見ると本当に勉強になりますね。自分の足の外科もまだまだだと思い知らされます。

いい本に出会えました。

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