足底腱膜炎の保存療法

足底腱膜炎

足底腱膜炎の方の9割は、6-10か月で自然によくなります。自然によくなるため、それを気長に待てばよいのですが、その間、保存的治療によって症状を和らげることができます。

痛み止め

内服薬や外用薬によって症状を和らげます。

ストレッチ

このストレッチによって、開始2週間の症状はやらないよりもやったほうが痛みが減る、という調査報告がありますが、その後はやってもやらなくても変わらないようです。2種類のストレッチがあります。1つ目は、膝裏を伸ばした状態でのアキレス腱ストレッチ、2つ目は、足指をついた状態で踵を浮かせる、足の裏のストレッチです。

足底腱膜炎のストレッチ法。ひだり:膝裏を伸ばしたアキレス腱のストレッチ。みぎ:足裏のストレッチ。

インソール

踵の痛い部分だけを柔らかい素材にしたインソールを作成します。病院で装具屋さんに作成してもらいます。

注射

踵の痛いところに注射をします。多くの場合、ステロイドと麻酔薬を混ぜた薬液を注射します。

テーピング

荷重したときの足底腱膜に対する牽引力が弱くなるよう、足裏を中心とした8の字状のテーピングをします。

市販グッズ

踵に痛い部分に当てるゼリー状のパッドやインソール、サポーター、土踏まずを締めて足底腱膜が引っ張られないようにするサポーターなどが市販されています。

体外衝撃波

6カ月以上経過してもよくならない難治性の足底腱膜炎に対して保険適応があります。体外衝撃波の装置を持っている病院は限られていますので、お住いの近くで体外衝撃波を持っている病院や医院をインターネットで検索することをお勧めします。

血管内治療

オクノクリニックの奥野祐次先生が開発した方法です。足底腱膜の踵骨の付着部に増えている異常血管を薬物で塞栓させて症状を和らげます。保険適応外です。

以上の保存的加療でも症状がよくならない方は、手術療法も一つの選択肢となります。

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