5本指靴下をお勧めする3つの理由

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筆者の足の専門外来では、足指に悩みを抱える患者さんには全員、5本指靴下をお勧めしています。その理由を以下に見ていきます。

タコが治る

5本指靴下を患者さんにお勧めし始めたきっかけは、筆者自身の体験に基づきます。

筆者の第4趾は「カーリー趾」といって、やや曲がっています。そのため、第4趾が第5趾に当たり、痛いタコができていました。これが大変憂鬱で、当たる骨を削る手術を受けたくなるほどでした。ところが、靴下屋さんの知り合いから5本指靴下を勧められ、履いたところ、しばらくしてタコがほとんどなくなっていました。

手術を希望して筆者の外来に来られる方の中でも、5本指靴下を履いてもらい、手術の必要がなくなった方もまれではありません。

足指のエクササイズができる

ためしに、足指で「気をつけ」の姿勢(足指をぴんと伸ばし、足指の間を締める)をしてみてください。足指の内在筋がうまく使えていない場合は、足指をぴんと伸ばすことができず、足指の間が開いてしまいます。この状態は、手の尺骨神経麻痺で見られるのと同じ「intrinsic minus」という状態です。

この状態では、足指を自らの意思で伸ばすことができないため、常に曲がった状態が続き、変形の一因となります。外反母趾やハンマー趾の方はほとんど、足指で「気をつけ」の姿勢がとれません。

足指の変形を進行させないためには、足指の内在筋のエクササイズが必要です。ところが、普通のソックスを履いていると、足指全体がひとつの袋に入っているため、足指を独立させたエクササイズがしにくくなります。

足指のエクササイズしっかりできるようにするためには5本指靴下が必要になります。

足のにおいが減る

5本指靴下だと足指の間に生地が入り、汗を吸収するため、足のにおいが減ります。Agなどのスプレーを併用すれば、ほぼシャットアウトできます。

手もミトンをずっとつけていたら不器用になっていくのと同じで、足指も独立して動かせるようにしていないと機能が衰えてきます。足指にお悩みの方は、一度5本指靴下を試されることをお勧めします。

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