概要
2021-7-29にアクセプトとなった論文です。
強剛母趾に対する中足骨骨切り術は良好な成績が報告されていたものの、カイレクトミーも同時に行われていたため、良好な治療成績が、カイレクトミーのおかげなのか、中足骨骨切り術のおかげなのか不明でした。
本論文では、カイレクトミーなしの中足骨骨切り術を報告することで、中足骨骨切り術自体が強剛母趾に対して有効であることを初めて示しました。また、強剛母趾のどの病気に対しても均一な治療成績であることも示し、カイレクトミーのような一見低侵襲のようであって実は侵襲的な術式や、関節固定術のような侵襲的な術式より前に行うべき術式であることを主張しました。
Nakajima K. Sliding Oblique Metatarsal Osteotomy Fixated With a K-Wire Without Cheilectomy for Hallux Rigidus. J Foot Ankle Surg. 2022;61:279-285. doi: 10.1053/j.jfas.2021.07.022.
※論文をご希望の方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。PDFの形式でお送りします。
経過
JBJSからreject通知。reviewerの1人はreject、1人はacceptという乖離!
FAIからreject通知。理由は「方法が健全ではない (not sound) 」。
2021-3-10:論文の手直し。
2021-3-14:英語添削会社Enagoから返却。
2021-3-17:データ処理。ノンパラメトリック検定に変更。
2021-3-18:グラフ作成の検討。作成ソフト購入(Amazon)
2021-3-19:英語添削会社に再提出。
2021-3-22:英語添削会社から戻る。数学的なことで変な直され方をしているのに憤る。JBJSに提出時の英語表現を使用。
2021-3-22:Illustratorでグラフを仕上げThe Journal of Foot & Ankle Surgery (JFAS)に提出。
2021-4-17:まだ査読者決まらず。
2021-6-9:査読の返却。「合併症に対する客観的なデータ示せ」
2021-6-12:ロジスティック回帰分析の勉強(返答のため)。
2021-6-13:ロジスティック回帰分析の勉強(返答のため)。
2021-6-14:Xp, CTでの追加データの測定。測定場所によっての難しさの違いを実感。
2021-6-16:Xpの計測。計測のストレス実感。
2021-6-17:追加データの解析。
2021-6-18:追加解析データの論文への追記。
2021-6-19:データ解析。ロジスティック回帰分析は使えず、Fisher正確検定やノンパラメトリック検定で十分なことが判明。
2021-6-21:解析データの追記。統計の英語表現で難渋。
2021-6-22:追記完了。カバーレター作成。
2021-6-23:Enagoに提出。
2021-6-26:Enagoから返ってきた原稿の見直し。
2021-6-27:JFASに再提出。
2021-7-13:査読が返却。①ステージ4の臨床成績が良すぎて信じられないという言いがかり、②英語表現について、③サンプルサイズ、についての指摘。
2021-7-16:査読に対する返答の取り組み。英語表現の修正。
2021-7-18:査読に対する返答の取り組み。サンプルサイズの勉強。
2021-7-21:査読に対する返答の終了。Enagoni提出。
2021-7-23:Enagoからの返却。
2021-7-24:JFASに再提出。5000語を超える論文に。
2021-7-29:アクセプトの連絡。
2021-8-24:校正依頼が届く(48時間以内)。図2A, 2B, 2Cは同じファイルで提出。
2021-8-25:校正原稿を提出。
2021-8-29:校正後の論文がオンラインで閲覧可能に。
2022‐3‐14:雑誌(紙媒体)の紙面に掲載。