【査読待ち】母趾種子骨障害に対する関節鏡下自家骨移植術

論文日記

概要

筆者の考案した術式についての論文です。Arthroscopyへの投稿を経て、現在、Arthroscopy, Sports Medicine, and Rehabilitation (ASMAR)で査読待ちです。

経過

2022-3-9:開始。患者さんのデータを入力するためのEXCELファイルの整理(ID、手術日など)。

2022-3-10:手術方法の記載(日本語)。これはいつもやっていることなのですぐ書ける。

2022-3-11:手術方法の記載(日本語)。工程が多いので、日本語でも結構時間がかかる。

2022-3-12:図の選定。工程が多いので載せたい写真も沢山あるが、投稿規定では15枚まで。何を載せるか検討。図の説明。

2022-3-13:引用すべき文献のピックアップ。そもそも種子骨切除の論文が10数個しかないレアな世界。

2022-3-14:イントロダクションの下書き(日本語)。自分の論文へとつなげる論理展開に注意しながら。研究計画書と患者さん用アンケートの作成。

2022‐3‐15:方法の英訳。「関節鏡の骨用シェーバーの外筒から柄の部分を引き抜き、その外筒の先端から粉々にした移植骨を、種子骨の分裂部の長さの2倍程度まで詰めていく。どれだけ骨を詰めたかは、外筒に柄を戻し、シェーバーの先端と外筒の先端との距離を透視で見ることで確認する。」といった内容を英語にしなければならないので、とてもやっかい。

2022-3-16:研究計画書の提出。患者さんに送る住所録の作成。カバーレターと質問票の印刷。袋詰め。仕事終了後、大きな郵便局に行って郵送。種子骨障害の患者さんは若い方が多く、4月から仕事や学校の関係で引っ越す可能性も高いため、3月中に届くようがんばった。

2022-3-18:方法の英訳。包含基準と除外基準の箇所。

2022-3-20:方法の英訳。手術法・後療法・データ収集法・統計解析の記載部。引用文献の整理のためのエクセルファイル作成。文献のまとめ。途中まで作ってから、そういえば種子骨切除の論文のときにも同様の文献整理ファイルを作ったことを思い出し、見てみると、かなりちゃんと作っていた笑 このファイルにいくつかの文献を追加して利用することに。

2022-3-21:文献ファイルの整理。引用しやすい形に。方法の記載。移植骨の採取に関する部分。

2022-3-22:文献ファイルの整理。手術法の英語表現の修正。

2022-3-23:図の説明の英訳。イントロダクションの日本語原稿。レビュー文献読み。

2022-3-24:ほかの文献や本を見ながら用語の修正。「種子骨の亀裂部」とか手術器具の名前とか「移植骨」とか。

2022-3-25:手術方法内に出てくる商品名を正確な記載に(™をつけたり販売元の都市を記入したり)。表現の修正。

2022-3-26:方法の記述の修正と加筆。

2022-3-27:方法の記述の修正と加筆。自家骨移植の文献読み。

2022-3-28:イントロダクションの日本語原稿。

2022-4-3:患者さんから送られてきたアンケートのデータ集計。

2022-4-4:足の外科学会が秋に出版するテキストの原稿締め切り(割り当てのテーマは母趾MTP関節のスポーツ障害)が来週のため、そのめどがつくまで論文はお休み。

2022-4-5:今日もテキストの原稿書き。

2022-4-6:テキストの原稿書き。ターフトゥの記述はほぼおしまい。もう一つ、母趾種子骨障害の記述。

2022-4-7:テキストの原稿書き。引用文献の整理。本文中への引用文献の記入。全体の校正。図と表の作成。今日は手術がなかったこともあり、9時間かけてほぼ完成した。来週金曜に提出なので、あとはゆっくり見直せばよいだろう。また論文に戻ることに。

2022-4-9:患者さんから返送されたアンケートの整理。「おかげさまで某高校(甲子園常連の超強豪校)で野球をやっています」といったうれしい手紙もいただく。

2022-4-11:患者さんの紙カルテ取り寄せ(2年前まで電子カルテではなかった)。

2022-4-13:紙カルテとアンケートのデータ入力。

2022-4-14:結果の原稿書き(日本語)。

2022-4-17:結果の表作り。結果の原稿書き。ディスカッションで書きたいことを列挙(日本語)。

2022-4-18:イントロダクションの日本語原稿書き。ディスカッションの日本語原稿書き。

2022-4-19:イントロダクションの日本語原稿書き。イントロダクションの英訳。結果の英訳。

2022-4-20:ディスカッションの英訳。

2022-4-21:ひとまず英訳し終わった論文を最初から通読して手直し。引用文献の記入。文献読み。Mann’s Surgery of the Foot and Ankleの種子骨障害の箇所読み。

2022-4-22:イントロダクションの英文の修正。

2022-4-23:イントロダクションの英文の修正。方法の英文の修正。結果の英文の修正。

2022-4-24:結果の英文の修正。ディスカッションの英文の修正。引用文献の記載。引用すべき文献の再検討。

2022-4-25:載せるべき写真の検討。図の説明の修正。

2022-4-26:図の作成。図の説明の修正。

2022-4-27:図の作成。朝1時から始め、7時間くらいかけてひとまず完成。GW中にはArthroscopyに投稿したい。

2022-4-28:図の説明の修正。終了。統計処理の追加(follow-up期間とかBody mass indexとか)。
先天的な分裂種子骨と種子骨骨折偽関節とは区別がつきにくいこともあると一般には言われていて、この論文でも区別をしないで扱っていたが、査読者から「それぞれの患者はどちらなんだ」と突っ込みが来るかもしれないと思い、この論文に含まれる11人の患者さん(手術を受けてから2年を経過している患者さんに限定されるため、実際に手術した件数よりずっと少なくなっている)のすべてのCTを見直したが、明確に全員が偽関節だった!これは驚いた。その後もこの手術をやっているせいか、3割くらいは分裂種子骨かと思っていたが、そうではなかった。この論文に含まれる11人の患者さんのうち2人は成績不良だったが、その2人の種子骨は他の人とは違う先天的な解剖学的性質を持っていて、そのことを踏まえると、成績不良の理由が明確に説明できるのだった!新たな発見に興奮冷めやらぬが、とりあえずイントロダクションとディスカッションをかなり書き換えなければならない。

2022-4-29:「母趾種子骨障害」から「種子骨骨折偽関節」への変更に伴う本文の書き換え。イントロダクションでは引用する文献の変更も含めて書き換えなければならないが、ここで2022-4-4から数日間やっていたテキストの原稿執筆が役に立った。このテキストを書くにあたって種子骨骨折の文献を調べていたので、これを用いて書き換えることに。書き換えののち、Abstractも書いて、ひとまず完成。

2022-4-30:全体の通読。引っかかる表現はCampbell(世界的に有名な整形外科の教科書)のKindle本の検索機能で確認しながら。完了。ElsevierのLanguage Editing Serviceに提出。返却は5月6日予定。

2022-5-6:Elsevierから英語添削が返却。どう直されたかは置いておいて、提出用に修正跡を消したり、カバーレターの必要な情報を書き入れたり。Elsevierは剽窃チェックのサービスがついていないので、Scribbrという会社に頼んでみた。2,000円もしないし、ものの30秒で報告してくれるので便利。今回は自分の論文からの引用が少なかった。全体を通した見直し。他の書類も用意し、Arthroscopyに提出。査読待ちに。

2022-5-7:”Current Status”が昨日一瞬”With Editor”になってから今朝は”Submitted to Journal”になった。その後編集長からメール。提出した論文を ”This is well prepared and of high interest. Your technique and outcomes are very impressive.” とかなり褒めてくれていたが、small case-seriesであることや、種子骨疲労骨折というレアな疾患を対象としていることから、(被引用数を重要視する)high impact 雑誌では受諾が難しいとのこと(”This is a difficult problem.”と)。ASMARの方に回してよいかと打診され、これは予想通りなので、喜んで、と返事。

2022-5-12:Managing Editorから「ASMARに回します」とメールが来た。”Current Status”が”Submitted to Journal”から”With Editor”に。

2022-5-17:”Current Status”が”Under Review”に。

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